副詞は雑多な要素の寄せ集め

もしもアインシュタインが翻訳家だったら 〈第III部〉情報量が翻訳の宇宙を支配する (夢叶舎)
もしもアインシュタインが翻訳家だったら 〈第III部〉情報量が翻訳の宇宙を支配する (夢叶舎)
Digital Ebook Purchas

 文の要素を文法上の品詞としてではなく、情報として捉えようとしたとき、いささか迷いが生じたのが副詞でした。
 名詞、動詞、形容詞は微調整すればすむものを、副詞はそうはいきません。
 副詞句も含めて考えると、実に雑多な要素が含まれていることに気がつきました。


 ひとつは、時間や場所、原因などを示して、文の背景となる要素、
 またひとつは、動詞にかかって、「どのように」を示す要素、
 最後に、文全体の枠組みとなる要素です。


 それぞれ、
 today、for your safety
 slowly
 surprisingly


 この3つの要素を情報として扱うには、それぞれを別の情報子として扱う必要があります。


 文の背景となる要素は背景子とするか、景子とするか、原子とするか。
 動作の様子を表す要素は様子とするか、如子とするか。
 文の枠組みを表す要素は格子としてはどうか。


 これで6つの情報子が出そろいました。


 名子 nomon
 動子 verbon
 属子 genon
 如子 modon
 原子 campon
 格子 cuadron 


 前置詞や助詞は原子の一部に組み込まれてしまいますし、接続詞は格子として扱うことができます。最後に残ったのは冠詞の扱いでした。


にほんブログ村 英語ブログ 英語 通訳・翻訳へ
にほんブログ村