情報量理論 一からおさらい5

 V 文法と形式(つづき)



 原風景Pを任意の言語LのデータLdに定着させるには、この原風景を再現するのに必要な情報Iのうち、どの要素をわかりきったもの(I-)として文字の上には表さず(L-)、どの要素を有用な情報(I+)として文字の上に表す(L+)かという取捨選択が重要となるだけでなく、そのI+をどのような形式のL+として表すかということも、それに劣らず重要である。
 データLdからは文字の上に現われた情報L+と、文字の上には表れない情報L-とを併せた情報、[L+]+[L-]=Iが読み取れる。日本語では手を洗いなさいと言う時に、石鹸はJ+、水はJ-で表される。言語が異なっても、[J+]+[J-]=I、[E+]+[E-]=Iであれば、[J+]+[J-]=[E+]+[E-]となり、同じ情報を伝えることができ、ひいては同じ原風景を再現することができる。
同じ言語のなかでも、[L’+]+[L’-]=I、「[L’’+]+[L’’-]=Iとすることが可能であり、そのようなものが形式のちがいであると考えることができる。[
 


 








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